自己紹介⑤

このコーナー人気があるようで、良かったです(^o^;)

27才で弟子入りした治療院の院長は、エネルギー療法を研究していました。
院長が自分の両手の平を合わせて離したり近づけたり、気をだして確認しているようで、『おい、この間に手を入れてみろ!感じるだろ?』
まったく何も感じなくて、だいたい興味もなかったので
私『はあ?う~ん』
院長『な、すげえだろ?』と満足そうに1人で盛り上がってました。

院長がいろいろ経験のある人で、この治療院は、町の人の相談室のようなこともしていました。
患者さんがお子さんの相談にきました。反抗期の家庭内暴力です。
院長がやはり手の平を合わせてふにゃふにゃと気を出して(るらしい、たぶん…)、両手の間にお子さんのエネルギー体を呼んで(るらしい、たぶん…)お説教をはじめました。
患者さんも私も『???』でしたが、
次の日相談者から『息子が変わった。大人になったようです。ありがとうございます。』と喜びの電話をいただきました。

という感じで『見て覚えろ』式の教育方針の院長の仕事をながめながら昼間働き、夕方から指圧学校夜間部に通ってました。

私はと言えば、患者さんがいらっしゃると恐がってカーテンのなかに隠れてしまってました。院長が患者さんを治療ベッドに招き入れて、うつぶせになってもらうところまでしてくれて、『大城、全身の指圧をしなさい』
と呼ばれるとカーテンからでてきて挨拶もしないで背中を指圧し始めるので、はじめはびっくりされました。
患者さんたちもだんだん慣れてくれて、『治療の前に体をほぐしてくれる人』として私を受け入れてくれました。『おれが会話をするから、おまえは黙々と指圧しろ、まず指圧という技術をマスターしろ』という、私の内気な性格に願ってもないお言葉を胸に、せっせと働きました。

(続く)